文末表現がよく分からないな…
「です・ます調かだ・である調か統一して」って言われたんだけど、どういうこと?
文末表現のルールや実際にどんなのがあるか知りたいな
このようなお悩みはないでしょうか。
文末表現には、大きく「です・ます調」と「だ・である調」の2つがあります。
今回は、文末表現のルールや「です・ます調」「だ・である調」の特徴・バリエーションをまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。
文末表現のルール
それでは早速、文末表現のルールを2つご紹介します。
文末表現のルール①:「です・ます調」「だ・である調」どちらかに統一する
1つ目が、「です・ます調」か「だ・である調」のどちらかに統一をすることです。
これは文章単位はもちろんですが、記事・サイト全体でも統一する必要があります。
統一していないと、文章のリズムが悪く読みにくくなり、柔らかい「です・ます調」と断定的な「だ・である調」は印象が違うため、まとまりのない文章となってしまいます。
また読み手に稚拙な印象を与えてしまい、信ぴょう性が低いと思われてしまう場合があるからです。
ただし例外があり、それは箇条書きとセリフ。
例えば「です・ます調」の文章でも箇条書きは「だ・である調」にする。
「だ・である調」の文章でセリフは「です・ます調」にすることは問題ありません。
文末表現のルール②:同じ文末表現が続かないようにする
2つ目が、語尾が同じにならないようにすることです。
語尾で同じ言い回しが続くと文章が単調に感じられ、読み手にとって理解しづらくなってしまいます。
例
~です。~です。~です。
~ます。~ます。~ます。
そのため文章を書くときは、同じ語尾はなるべく続かないようにしましょう
2回連続はよいですが、3回以上同じ語尾が続かないように工夫が必要です。
同じ語尾が続くことを避けるために、体言止めを使うこともいいでしょう。
ただ、体言止めはリズムが出て効果的ですが、2文以上続くと不適切に柔らかい文章になってしまいます。
また多用しすぎるのも避けましょう。
体言止めについて詳しく知りたい人は「体言止め の意味、効果、注意点を例文を使いわかりやすく解説!」をご覧ください。
「です・ます調」「だ・である調」の特徴・適している文章
次に「です・ます調」「だ・である調」の特徴と適している文章をご紹介します。
下記の表をご覧ください。
項目 | です・ます調 | だ・である調 |
メリット | 丁寧で柔らかい 気持ちがこもっている 親しみやすい | 簡潔に伝わる 説得力がある 格調高い |
デメリット | 説得力に欠ける | 威圧的 冷たい |
適している文章 | ・解説文 ・企業・商品紹介 ・手紙、メール ・ブログ、コラム | ・新聞、ニュース ・論文 ・レポート ・体験談 |
それでは「です・ます調」「だ・である調」に分け特徴と適している文章を解説します。
「です・ます調」の特徴・適している文章
「です・ます調」は、語尾が「です」「ます」「でしょう」「ましょう」「ません」などです。
「です・ます調」の文章は、丁寧で柔らかい印象を読み手に与えることができます。
また、語りかけるような文章になるため読みやすく、違和感を覚えにくいのも特徴です。
そのため読み手に同意を求めたり、柔らかく訴えかけたりすることができ、解説文や紹介文に適しているといえるでしょう。
とくに不特定多数の人に見られるWebとの相性がよい文体です。
ただその一方で、強く訴えかけるには少しインパクトに欠けるところがあります。
「だ・である調」の特徴・適している文章
だ・である調は、語尾が「だ」「である」「だろう」「ではない」などです。
「だ・である調」は、断定的で事実を言い切っているので、説得力がある文章になります。
正しい事実を述べるときや強い意志を示すときに使うことが効果的で、事実を伝える場合や研究や調査の結果を発表するための文章に適しているといえるでしょう。
ただ一方で、読み手にかたく冷たいイメージを持たれてしまうことがあります。
また、相手に同意を求める「ですよね」や推測を意味する「かもしれません」では説得力に欠けてしまうので注意をしましょう。
「です・ます調」「だ・である調」文末表現バリエーション
文末表現のルールの2つ目で、「同じ文末表現が続かないようにする」ということを解説しました。
どんな文末表現があるか知りたい方もいると思うので、文末表現のバリエーションをご紹介します。
「です・ます調」の文末表現
まず「です・ます調」の文末表現です。
文末表現 | 意味 | 使用例 |
〜です | 断定 | 私は文章が好きです |
〜ですね | 断定 | 文章が綺麗ですね |
〜ですよね | 確認 | 文章を書くのは得意ですよね? |
〜ますよね | 確認 | よく文章を書きますよね? |
〜します | 断定 | 文章を書きます |
〜でしょう | 提案 | 文章を書くと良いでしょう |
〜ましょう | 勧誘 | 文章を書きましょう |
〜ません | 否定 | 文章を書きません |
〜かもしれません | 推測・提案 | 文章を書くと良いかもしれません |
〜下さい | 指示・提案 | 文章を書いて下さい |
〜でした | 過去・完了 | 以前は文章が嫌いでした |
〜ました | 過去・完了 | 文章を書きました |
これ以外にも、体言止めや倒置法を使うことも効果的です。
倒置法について詳しく知りたい人は「倒置法 の特徴や効果、使い方を例文を交え分かりやすく解説」をご覧ください。
また上記の表以外にも、疑問や提案を呼びかける「~ではないでしょうか?」「~はいかがでしょう?」などの文末表現もあります。
使うことで読み手が考えるきっかけとなり、また親近感をあたえて距離が縮まりやすくなります。
「だ・である調」の文末表現
次に「だ・である調」の文末表現です。
文末表現 | 意味 | 使用例 |
---|---|---|
〜だ | 断定 | 私は文章が好きだ |
〜である | 断定 | これは良い文章である |
〜ない | 否定 | これは良い文章ではない |
〜か | 確認 | この文章は綺麗か? |
〜ろう | 提案 | 文章を書くと良いだろう |
〜け | 指示 | 文章を書け |
〜ろ | 指示 | 文章を修正しろ |
〜う | 勧誘 | 文章を書こう |
〜た | 過去・完了 | 文章を書いた |
「です・ます調」「だ・である調」の変換・統一ツール
「です・ます調」「だ・である調」を一括で変換・統一できる補助ツールも存在します。
活用することで、自分の見落としを防いだり正しい日本語を身につけることができます。
そのためツールを3つご紹介します。
【オススメ】「です・ます調」「だ・である調」の変換・統一ツール
- Microsoft Word
Wordの文体変換ツールです。
Wordで文章を書いている方は使いやすいでしょう。 - ですます変換君
無料で使えるツールです。
句点(。)とカギ括弧で識別する解析機能が使われています。
チェック後は見直しが必要ですが、無料なので十分役立つツールです。 - まとめ
今回は、文末表現のルールや「です・ます調」「だ・である調」の特徴・バリエーションをまとめました。
「です・ます調」か「だ・である調」か統一することがルールであり、Webライティングの場合は柔らかい印象の「です・ます調」が使われ場合が多いでしょう。
また同じ語尾を3回以上続けると、文章のリズムが悪くなるので色々なバリエーションを覚えましょう。
文末表現だけではなく、わかりやすい文章について知りたいという方は「【Webライター必見】わかりやすい文章を書く人が意識しているコツ9選」もご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。