省略法は修辞技法の1つで、あえて言葉を省略することにより余韻を残す方法のことです。
本記事では例文を交えながら、省略法とは何かや効果、注意点を解説します。
是非最後までご覧ください。
省略法 とは
省略法とは、あえて言葉を省略することにより、余韻を残し読者に読み取らせる表現方法です。
修辞技法の1つで、省略法を使われた文章を「省略構文」といいます。
実は体言止めも省略法が使われている文章です。
体言止めについて詳しく知りたい人は「体言止め の意味、効果、注意点を例文を使いわかりやすく解説!」をご覧ください。
省略法の例文
省略法はライティングの場合、キャッチコピーや会話文(セリフ)などでよく使われ、また私たちの日常会話でもよく活用されています。
例えば、下記をご覧ください。
キャッチコピー 例
未来に、ともに。
会話文(セリフ)例
ライティングをした。
「未来に、ともに。」はよくありそうなキャッチコピーです。
このキャッチコピーでは「ともに」の後が省略されています。
具体的には、前後の文章にもよりますが「ともに歩む」「ともに行く」などが本来続くでしょう。
会話文の「ライティングをした。」は、前が省略されています。
例えば「今日ライティングをした。」「昨日私はライティングをした。」が入るでしょう。
このように、省略文では言葉があえて省略されているのです。
省略法 の効果
それでは、この省略法にはどのような効果があるのでしょうか。
2つ解説します。
余韻を残し、印象づけをする
1つ目は、余韻を残し、印象づけをすることです。
例えば「家政婦は見た!」というドラマのタイトルは、省略法を使っています。
「何を見たんだろう?」と気になりませんか。
このように、省略法を使うことにより余韻を残し、印象づけることができます。
キャッチコピーであれば、言葉も短くシンプルになり人の頭に残りやすくなるでしょう。
読者にイメージさせる
2つ目は、読者にイメージさせることです。
省略をすることにより、その省略させた部分をあえて読者に考えさせることができます。
例えば「あなたと世界を」という省略構文の後に、何が続くと思いますか。
「つなげる」「近づける」「変える」「広げる」などさまざまな解釈ができます。
あえて読者にイメージさせた方が、自分(読者)にとって都合のよい解釈をするので、さまざまな読者の心に残る文章になるでしょう。
省略法 を使うときの注意点
効果があるとはいえ、省略法もむやみやたらに使ってよいわけではありません。
省略法を使いすぎると、読者に伝わらず読者が混乱してしまう可能性があります。
省略されている部分について、読者はある程度前後の文章からイメージを膨らませて解釈します。
ただWebコンテンツの場合、本などと違い1つの記事をすべて読む人は少なく、また流し読みをしている人も多いでしょう。
そのため、省略されている部分の想像ができなくなり、読者が混乱してしまうというわけです。
日常会話でも言葉を省略していて、「主語は?」や「もう少し詳しく説明して」といわれた経験がある人もいるでしょう。
また省略法は「読者が自由にイメージできる」文章形式である一方、「読者にイメージさせる」文章形式です。
そのため「不親切である」と感じる人もいるかも知れませんね。
まとめ
本記事では例文を交えながら、省略法とは何かや効果、注意点を解説します。
省略法とは、あえて言葉を省略することにより、余韻を残し読者に読み取らせる表現方法。
余韻を残し印象づけをする、読者にイメージさせる効果があります。
その一方で、省略されているため読者が混乱する、不親切ととらえられるなどの可能性もあるため注意しましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。