算用数字(アラビア数字、1、2、3、4、・・・)と漢数字(一、二、三、四、・・・)の使い分けってどうしたらいいんだろう?
いつも迷うんだよね…
このようなお悩みはありませんか。
ライティングをしている中で、必ずといっていいほど出てくる数字。
算用数字と漢数字、どちらで書けばよいか1度は迷ったことがあるはず。
そのため、本記事では算用数字と漢数字の使い分けの基本的な考え方やポイント、迷いやすいシーンを解説します。
是非最後までご覧ください。
算用数字と漢数字の使い分けの基本的な考え方
まず、算用数字と漢数字の使い分けの基本的考え方を解説します。
「横書きの場合は算用数字、縦書きの場合は漢数字」と考えている人も多いのではないでしょうか。
この算用数字と漢数字の使い分けは、さまざまな資料に書かれているので、抜粋して紹介します。
横書きでは算用数字を使う
語の構成用語として用いられる数などは、漢数字を使う
引用:文化庁 公用文の作成に関する成果物について
記事中の数字は、数量や順序などを示す場合は原則として洋数字、慣用句などは漢数字を用いる。見出しも本文と同様とする。
引用:「記者ハンドブック 第13版」共同通信社
左横書きの場合は原則として算用数字を用い,縦書きの場合は漢数字で書く。左横書きの場合であっても,固有名詞や熟語で,漢数字で書くことが定着しているものは漢数字で書く。
引用:放送用語委員会(東京) 数字の書き方について
つまり、これらの記載から分かるように基本的な考え方は下記の通りです。
横書きの場合 → 算用数字(アラビア数字)
縦書きの場合 → 漢数字
他の数字に置き換えられる(数量や順序など)場合 → 算用数字(アラビア数字)
他の数字に置き換えられない(慣用句や固有名詞、熟語など)場合 → 漢数字
算用数字と漢数字の使い分けのポイント6選
それでは、基本的な考え方にもとづき、使い分けのポイント6選を解説します。
算用数字:他の数字に置き換えられる場合
他の数字に置き換えられる場合は、算用数字を使います。
例えば下記です。
置き換えられる → 算用数字 例
・2階建ての家。
・今日は、3本の記事をライティングした。
置き換えられない → 漢数字 例
・一戸建ての家を買った。
・昨日飲みすぎて、二日酔いだ。
算用数字の例の場合は、3階建て、4階建てや1本、2本のように他の数字に置き換えることができます。
迷った場合は、他の数字に置き換えができるか確認しましょう。
算用数字:数量を表す場合
数量を表す場合も、算用数字を使います。
例えば下記です。
例
・50㎏のタイヤを持ち上げた。
・私は毎日2ℓ以上の水を飲む。
・2匹の犬を飼っている。
・お寿司を4人前注文する。
このように数量を表す場合は、迷わず算用数字にしましょう。
ただし「半人前から成長し、一人前になった」の「一人前」のように数量を表さない場合は、漢数字になるので注意が必要です。
算用数字:順番を表す場合
順番を表す場合も、算用数字を使います。
例えば下記です。
例
・1つ目の角を右に曲がる。
・ステップ1 ○○、ステップ2 ○○
・彼は1番でゴールした。
漢数字:固有名詞の場合
ここからは、漢数字を使う場合を解説します。
まず、固有名詞に数字を使う場合は漢数字を使います。
例えば下記です。
例
・四国
・九州
これは分かりやすいでしょう。
漢数字:数字が語句の1部である場合
数字が語句の1部である場合も、漢数字を使います。
例えば下記です。
例
・三権分立
・六法全書
・春一番
・日本三景
迷ったときは、他の数字に置き換えることができるか確認しましょう。
漢数字:慣用句、ことわざなどの1部である場合
最後に、慣用句やことわざなどの1部の場合も、漢数字を使います。
例えば下記です。
例
・一文一義
・石の上にも三年
・二度あることは三度ある
慣用句やことわざなど、パソコンの変換機能でも漢数字に変換されるようになっています。
パソコンでどのように変換されるかも確認してみましょう。
迷いやすい算用数字と漢数字の使い分け
次に、迷いやすい算用数字と漢数字の使い分けを解説します。
数字の繰り返し
1つ目は、数字を繰り返す場合です。
例えば「ひとりひとり」や「ひとつひとつ」などのことです。
まず、これは他の数字に置き換えることができない(ふたりふたり、ふたつふたつとはいいませんよね)ので、漢数字を使います。
その上で明確な決まりはありませんが、前半は漢字、後半はひらがなにするのがオススメ。
例えば下記です。
例
・一人ひとり
・一つひとつ
これは、漢字やひらがなが連続すると読みづらくなるから。
「ひとりひとり」よりも「一人ひとり」の方が読みやすくないでしょうか。
これを漢字をひらく(とじる)といいます。
漢字をひらく(とじる)について詳しく知りたい人は「【Webライター必見】漢字 を ひらく のはなぜ?基準や一覧を解説」をご覧ください。
桁数の多い数字
2つ目は、桁数の多い数字です。
とくに、金額の表記で悩むことが多いのではないでしょうか。
「1,000円」にするか「千円」にするか悩んだことがある人もいると思います。
文化庁の発信では下記のように記載があります。
イ 大きな数は、三桁ごとにコンマで区切る
四桁以上の数は三桁ごとにコンマで区切って書く。
例)5,000 62,250 円 1,254,372 人ウ 兆・億・万の単位は漢字を使う
引用:文化庁 公用文の作成に関する成果物について
「5兆、100 億、30 万円」のような場合には、兆・億・万を漢字で書くが、千・百は、例えば「5
千」「3百」としないで、「5,000」「300」と書く。
例)101 兆 4,564 億円 1億 2,644 万 3,000 人
そのため、万以上は漢数字、千以下(万未満)は算用数字にするのがよいでしょう。
算用数字と漢数字の混在はNG?ルールを統一が大切
算用数字と漢数字の使い分けを解説しました。
ライティングをしていると、どうしても算用数字と漢数字が混在してしまう場合があります。
「表記ゆれになるのでは?」と気になる人もいるかも知れません。
「算用数字と漢数字の混在は、表記ゆれになるからNG」というわけではありません。
大切なことはルールを統一することです。
迷いやすい数字記載は、算用数字と漢数字どちらにするか決めておきましょう。
まとめ
本記事では算用数字と漢数字の使い分けの基本的な考え方やポイント、迷いやすいシーンを解説しました。
算用数字か漢数字か迷った場合は、他の数字に置き換えられるか、られないかを一度考えてみましょう。
具体的な目安は下記です。
算用数字となる場合
・他の数字に置き換えられる
・数量を表す
・順番を表す
漢数字となる場合
・固有名詞
・数字が語句の1部
・慣用句、ことわざなどの1部
このルールにもとづき、自分のサイトはどうするか、ルールを統一するようにしましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。